米国の半導体メーカーQualcommは、次世代Androidスマートフォン用チップセット「Snapdragon 8 Elite」を正式に発表しました。この製品は数多くのリークや噂があった中での登場で、QualcommのモバイルSoCにおける新たなスタートを意味しています。\n新たにOryon CPUコアを採用し、今まではオフ・ザ・シェルフのArm CPUデザインに依存していたQualcommが、ついに自社開発に移行したのは2016年以来初めてのことです。8 Eliteでは、8つのコア全てが高性能なコア(all big cores)で構成されており、競合のMediaTekと同等のパフォーマンスを誇ります。\nこの8コアプロセッサには、瞬時に4.32 GHzで動作する2つのプライムコアと、最大3.53 GHzで動作する6つのパフォーマンスコアが備わっています。また、業界最先端の24MB L2キャッシュを搭載し、5300MHzのLPDDR5X RAMをサポートし、高い処理能力を実現しています。\nさらに、TSMCの最先端3nmプロセスのもとに製造されたこのチップセットは、効率性とパフォーマンスの大幅な向上を約束しています。Qualcommによると、CPU性能は従来の製品に比べて45%も向上し、電力効率は44%も改善されているとのことです。\n特にゲーマーにとって関心を集めるのは、改良されたAdreno GPUです。このGPUは、パフォーマンスと電力効率がそれぞれ40%向上し、レイトレーシングパフォーマンスが35%向上しています。この効率化によって、ゲームプレイは最大2.5時間延長可能です。加えて、8 EliteはQualcommのSoCとして初めてUnreal Engine 5.3とそのNanite仮想化ジオメトリシステムをサポートします。今後、このチップセットが搭載されたスマートフォンの発表が待たれます。