民間の小惑星ミッション探査機、深宇宙での喪失が現実に

2023年2月26日、カリフォルニアのスタートアップAstroForgeが小惑星探査機Odinを打ち上げました。このミッションは初めての民間による小惑星ミッションということで注目されましたが、発射後まもなく通信が途絶えました。これにより、宇宙のどこかでOdinが失われた可能性が高まっています。

AstroForgeによると、「現時点ではOdinとの通信の可能性は極めて低く、その位置の精度が問題になっている」とのこと。オーストラリアの主要な地上局で技術的な問題が発生したものの、Odin自身にも別の問題が発生している可能性があると述べられました。このような困難が通信を妨げていると報告されています。

それにもかかわらず、AstroForgeはミッションを価値ある学習経験として捉えています。CEOのMatt Gialichは「最終的には、やる気を持って挑戦しなければならない。やってみることが大切だ」と語りました。このプロジェクトの最終目標は小惑星2022 OB5に着陸し、貴重な資源を抽出するための小惑星採掘車両を作成し運用することです。

Odinは350万ドルで10ヶ月かけて製造され、これに対し、政府の宇宙プロジェクトにかかる費用や時間のわずか一部という数字です。この試みは、規模こそ小さいものの、小惑星採掘という新たなフロンティアに挑む重要なステップとされています。AstroForgeは今後の成功を期待しており、この初回の挑戦を糧にさらなる取り組みを進めていく構えを見せています。