OpenAIが、カリフォルニア州立大学の46万人の学生と63,000人の教員にChatGPTを導入する計画を発表しました。この教育向けのAIアシスタントは、学生に対して個別の指導や学習ガイドを提供し、教員は事務作業に利用することができることを目指しています。Leah Belsky氏は、「教育エコシステム全体が、すべての学生がAIにアクセスし、責任を持ってそれを使用するスキルを得るために共に取り組むことが重要です」と述べています。

OpenAIは2023年から教育分野へのChatGPTの統合を始め、いくつかの学校でのプラグマティズムや厳禁に直面したものの、抵抗は徐々に緩和されています。2024年5月には、教育専用に設計されたChatGPT Eduバージョンがリリースされ、多くの学校がすでにChatGPT Enterpriseを利用していました。
カリフォルニア州立大学とのパートナーシップは、アメリカの高等教育におけるOpenAIの最大の展開を象徴しています。この市場は競争が激化しており、GoogleのDeepMindがロンドンの大学と提携してAI教育を行い、100百万ドルをAI教育プログラムに投資したことも記録されています。
AIチャットボットの正確性の問題や、学生の不正行為の可能性が懸念されています。しかし、高等教育におけるAIの活用には期待が寄せられており、University of Illinoisの名誉教授は「AIは学生や教員にとって本当に有用であり、アクセスを確保することは正当な目標だ。しかし、大学が思考や執筆を私企業に外注している場合、私たちの存在意義全体が外注されてしまう可能性がある」と警告しています。
AIの教育での役割が注目されていますが、プロプライエタリなクローズドAIモデルへの依存は今後、オープンソースの代替手段が支持される流れに変わるかもしれません。今のところ、OpenAIのような初期参入者に依存するのが大学にとっては合理的な選択です。卒業生が将来的に責任を持ってAIモデルを使いこなすことも、重要な課題です。